Chara vol.1


音楽のみならず、ファッション、カルチャー・シーンから、その動向に熱い視線が注がれているChara。前作『honey』から1年6ヶ月ぶりとなるニュー・アルバム『CAROL』は、「breaking hearts」、「片想い」という2枚のシングルを収録。そして、蔦谷好位置、亀田誠治、渡辺善太郎、鳥山雄司、Swing-o a.k.a 45というプロデューサーたちと作り上げた切なくもハート・ウォーミングな全12曲が彼女のアーティスティックな新境地を切り開いている。2010年代にCharaが向かう先とは果たして?

今回のアルバムは本当のChara、どこを切ってもCharaです。


──今回の新作アルバム『CAROL』は実に伸びやかな、素晴らしい作品だと思いました。2006年に新しいレコード会社、ユニバーサルに移籍してから今までを振り返って、どんなことを思われますか?
「10年以上所属した前のレコード会社さんとの契約を円満に終えて、その後精神的には落ち込んだ時期もあって、その時はささやくようにしか歌えなかったんですね。音楽をやってないとやっぱり調子が悪いし、でも、“どんなに辛い時でも歌って、レコーディングで曲を残そう”と思って作業を続けていたら、自然と気分がアガっていったので、移籍第一弾アルバム『UNION』の頃は“ああ、やっぱり私は自分のためにも音楽をやらなきゃいけない人間なんだな”って思いましたね。で、その後は事務所も変わって、私が強調したい部分をシンプルにやれるようになったし、勝手の違う新しいレコード会社のスタッフとのコミュニケーションをとっていったんですけど、ディレクターの岩本くんは最初大変だったかも(笑)。“Charaって泣くらしいから、大変らしいよ”とか(笑)、そういう噂を聞いていただろうから、まぁ、実際、泣いたんですけど(笑)。でも、Charaっていう仮面を被るのは本当の姿じゃないし、私は音楽を作るにあたってはさらけ出さなきゃいけないから、意見のぶつかり合いで泣いたりもするわけですよ。で、そうやって、2008年に出したアルバム『honey』とミニ・アルバム『Kiss』を経て、今回は本当のChara、どこを切ってもCharaですっていう雰囲気の作品が出来たのかもしれない」
Chara vol.2

今後はアーティストCharaが徐々に出ていくんだろうな。


──かつてはクリエイターとしてのCharaとアーティストCharaを区別されていましたが、今回はその2つが1つにまとまっていますよね。
「そうそう。私の中には決められた範囲の中でCharaをどうクリエイトするかっていうクリエイターとしてのChara、誰からも干渉されることのない孤高の世界を生み出すアーティストのCharaがいて、どちらもやりたいし、好きなのね。とはいえ、2007年には音楽と結婚したCharaっていうテーマで『UNION』ってアルバムを作った時も調和についてよく考えていたくらいで、もともと、融合とか調和が好きなんですよ。以前はアーティストって呼ばれるのがなんか恥ずかしい気がしていたし、音楽をやっている人の中には誰からも影響されない、自分らしい活動をしているホントにカッコイイ人もいれば、そうじゃない人たちもいるし…うまく説明はできないけれど、私はアーティストという言葉がなんかしっくりこない気がしていて。でも、最近はアーティストCharaが今後徐々に出ていくんだろうなって予感がしているので、今は職業欄に “アーティスト”って書いてもいいかなって思ってたりする(笑)。今回、レコーディング中に煮詰まった時、“次のアルバムのこと考えよう”って、あれこれ想像していたんですけど、そのアイディアを全部実現するとなったら、10年、20年くらいかかるんじゃないかな? やりたいことは無限にあるから、長く音楽を続けたいし、続けさせてもらいたい。自分も飽きさせたくないし、妥協もしたくない。うん、でも、やりたいことがあるっていうのはやっぱりいいものですね」
Chara vol.3

音楽が作りたいって気持ちを貯めているのかも。


──今回はCharaさん自身、いつにも増して鍵盤を弾いたり、ドラムを叩いたり、楽器で自由に絵を描きつつ、甘くて苦いテイストがあるかと思えば、切なさや愛おしさが錯綜するガーリーな世界を描いていたりと、実に表情豊かな作品ですが、曲作りはどのように進められたんですか?
「私、持ち運びが出来る小さな簡易レコーダーを2台持っていて、一人でいる時に曲を作ろうと思っていなくても、それに録音してるうちに曲が出来ちゃったり、レコーディングはなくとも、何かやりたいと思ったりするから、そうやって作った曲のネタは沢山あるんだけど、いつ作り始めたのかは何とも言えないところがあって。家にはアコースティック・ギター、それからアコースティックとデジタルのピアノもあるし、コンピューターもスタジオもあるから、気が向けば、いつでも曲は作れるんだけど、一日家にいて、フリーな時間はずっと曲作りをしている時もあれば、全く楽器に触らない日や地下室で子供と3人でセッションして遊ぶ日、寝る前にちょっとアコースティック・ギターを手に取る日もあったりして。まぁ、でも、一日音楽一色っていう日は少ないかな。たまにどうしようもなく“音楽をやらなきゃもうダメだ”って思う時もあるから、そうやって作りたいっていう気持ちを貯めているのかもね。私、音楽を聴くのも好きだから、“今日、車の中で聴きたい曲!”なんていって、好きな曲をCD-Rに焼いて、車の中で聴くこともあるし、周りのミュージシャンを含め、色んなアーティストからも影響を受けているし、とにかく音楽は大好きなんです」
Chara vol.4

キャロルは喜びの歌。キャンドルライト、その光は愛の光。


──アルバム・タイトル曲「CAROL」はキャンドルライトや花火の光があたたく照らす静かな風景を歌われていますけど、今回のアルバムはCharaさんにとって、どんな作品ですか?
「キャロルには喜びの歌というか、そういう意味がありますよね。それからキャンドルライト、その光は愛の光。私だったり、私たちを照らして包みこむものだし、“fireworks”、つまり、花火がスパークする感じは、会話がスパークするような、そういうイメージ。今回はツアー終了直後に制作に入ったこともあって、たくさんの方たちから愛をもらって私の心にも点がたくさん付いて生まれた曲ばかりなので、全体的に優しいアルバムっていう印象がありますね。アルバムを作り終わって、音楽はやっぱり素晴らしいって思った。自分は色んな音楽が好きなんだなとも思いましたね(笑)。あと自分はまだ成長の途中にあるんだなっていう実感や自分の可能性、それから新しい人と一緒に新しい音楽を作るっていうことだけじゃなく、Charaって名前が付いた9歳くらいの時から変わらないものの魅力に改めて気付かされましたね。でも、私にとってはライヴまでがアルバムで表現したいことの一区切りだったりするし、ライヴが終わるまで何が起こるか分からない。だから、そんな感じで何かを探していて、ライヴが終わったら結んで次に行くんですけど、“音楽っていいよね”って感覚が味わえて、笑顔になれるものになればいいと思いますね。一回、笑いあえたら、もう友達じゃないですか? ステージからお客さんの笑顔を見たら、泣きそうになるんですよ。で、泣いてる人も見たら、笑顔を投げかけてあげたいし……なんだろう、その感じ、面白いよね」


『CAROL』
UNIVERSAL
12/09発売

Chara
1991年、シングル「Heaven」でデビュー。1996年に出演した映画『スワロウテイル』の劇中に登場するYEN TOWN BAND名義の「Swallowtail Butterfly 〜あいのうた〜」、そして翌97年に発表した自身のアルバム『Junior Sweet』が大ヒットを記録し、不動のトップ・アーティストに。2006年にユニヴァーサル・ミュージックへ移籍し、リリースした『UNION』と『honey』という2枚の近作アルバムはガーリーかつアーティスティックな世界観が高く評価されている。
OFFICIAL SITE www.charaweb.net

Live Information
2010/2/11(木・祝) 横浜BLITZ

2010/2/13(土) なんばHatch
2010/2/14(日) なんばHatch
2010/2/16(火) Zepp Nagoya
2010/2/20(土) 新潟LOTS
2010/2/21(日) 郡山Hip Shot Japan
2010/2/26(金) 高松オリーブホール
2010/2/28(日) 岡山CRAZYMAMA KINGDOM
2010/3/02(火) 長崎 DRUM Be-7
2010/3/04(木) 熊本 Be-9 V1
2010/3/06(土) DRUM LOGOS
2010/3/07(日) DRUM LOGOS
2010/3/09(火) 広島クラブクアトロ
2010/3/13(土) 渋谷C.C.Lemonホール
2010/3/20(土) Zepp Sapporo
2010/3/23(火) Zepp Sendai
2010/3/27(土) JCB HALL

2010/3/28(日) JCB HALL

intervew & text:小野田雄
HOME
NEWS
WEB SHOP
MAGAZINE
BLOG
CONTACT